目次
- 苅部直「まえがき」 [1-2]
- 特集:国家と圏域の政治思想
- 王前「カール・シュミットと中国の邂逅――その国家・主権論を中心に」 [6-29]
- 山岡龍一「所有権と領土権――規範的政治理論における主権国家概念の再検討」 [30-57]
- 石井知章「東亜共同体論におけるマルクス主義の政治思想的位置」 [58-80]
- 小特集:主権国家体制のゆらぎと政治教育・市民教育の課題
- 小玉重夫「日本における政治教育・市民教育の現状と課題」 [81-96]
- 蓮見二郎「イングランドにおける政治教育・市民教育の現状と課題」 [97-125]
- 公募論文
- 熊谷英人「ある政治史の出発――B. G. ニーブーアのローマ王政論」 [126-158]
- 大井赤亥「H. ラスキの見た一九三〇年代アメリカのニューディール――「マルクス主義者」によるリーダーシップ論」 [159-187]
- 愛甲雄一「カントが世界共和国をしりぞけたのはなぜか――『永遠平和のために』と植民地支配批判」 [188-217]
- 内藤葉子「マックス・ヴェーバーにおける近代的主体の形成とその特質――心情倫理と「世界の脱魔術化」との関連から」 [218-247]
- 千野貴裕「アントニオ・グラムシのカトリック教会論――クローチェの教会批判の検討を中心に」 [248-277]
- 長野晃「カール・シュミットの均衡理論――リベラリズムとデモクラシーの分離と結合」 [278-306]
- 宮下豊「バターフィールドとニーバーにおける自国・敵国批判――政治的判断の比較研究のための一試論」 [307-334]
- 宮本雅也「分配的正義における功績概念の位置づけ――ロールズにおける功績の限定戦略の擁護」 [335-365]
- 松尾隆佑「ステークホールディング論の史的展開と批判的再構成――普遍主義的な資産ベース福祉によるシティズンシップ保障の構想」 [366-395]
- 書評
- 将基面貴巳「政治思想史の中のトマス・アクィナス 柴田平三郎『トマス・アクィナスの政治思想』(岩波書店、二〇一四年)」 [396-397]
- 高濱俊幸「マキァヴェッリの「二つの顔」 鹿子生浩輝『征服と自由――マキァヴェッリの政治思想とルネサンス・フィレンツェ』(風行社、二〇一三年)」 [398-399]
- 田上雅徳「政治が生む「寛容」/寛容が浮かび上がらせる「政治」 宇羽野明子『政治的寛容』(有斐閣、二〇一四年)」 [400-401]
- 菅原光「軍事をめぐる討論から見えてくる政治思想 尾原宏之『軍事と公論――明治元老院の政治思想』(慶應義塾大学出版会、二〇一四年)」 [402-403]
- 上野成利「〈美学〉から〈政治〉へ――若きルカーチと〈形式〉への意志 西永亮『初期ルカーチ政治思想の形成――文化・形式・政治』(小樽商科大学出版会、二〇一四年)」 [404-405]
- 岡野八代「灰色の時代に、(政治の)世界を見つめて 小山花子『観察の政治思想――アーレントと判断力』(東信堂、二〇一三年)」 [406-407]
- 杉田敦「主権のアポリアと人民の政治 鵜飼健史『人民主権について』(法政大学出版局、二〇一三年)」 [408]
- 二〇一四年度学会研究会報告 [410-418]