- 2020年2月21日刊行
- A5判, 280頁
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目次
- 序章 進化政治学に基づいた国際政治研究
- 第1章 進化政治学とは何か――その理論的基盤とそれをめぐる論争
- 第1節 進化政治学の起源と前提
- 第2節 進化政治学の基盤としての進化心理学
- 第3節 進化政治学をめぐる論争
- 第2章 進化政治学の政治学への貢献――科学的実在論の視点からの一考察
- 第1節 政治心理学を例として――究極要因による至近要因の統合
- 第2節 リアリズムを例として――理論を科学的に裏付ける
- 第3章 国際政治理論はいかにして評価できるのか――新たな方法論的枠組みの構築に向けて
- 第1節 決定不全性に由来する国際政治理論研究への批判
- 第2節 科学的実在論による決定不全性の克服
- 第3節 新たな方法論的枠組み――科学的実在論に基づいた実証主義の再構築
- 第4章 新たなリアリスト理論――進化政治学に基づいたリアリスト理論
- 第1節 セイヤーの進化的リアリズム――その意義と限界
- 第2節 新たなリアリスト理論――進化のリアリスト理論
- 第3節 進化のリアリスト理論のインプリケーション
- 第5章 ナショナリズムと戦争――ナショナリスト的神話モデル
- 第1節 ナショナリズムとリアリズム――指導者によるナショナリスト的神話作り
- 第2節 部族主義の心理メカニズム――内集団への愛と外集団への敵意
- 第3節 新たなリアリストモデル――ナショナリスト的神話モデル
- 第4節 比較事例研究――第一次世界大戦、日中戦争、ウクライナ危機
- 第6章 過信と対外政策の失敗――楽観性バイアスモデル
- 第1節 楽観性バイアスとは何か――肯定的幻想と不協和低減効果
- 第2節 新たなリアリストモデル――楽観性バイアスモデル
- 第3節 事例研究――日ソ中立条約締結に至る日本外交
- 第7章 怒りの衝動と国家の攻撃行動――怒りの報復モデル
- 第1節 怒りの修正理論とは何か――幸福の交換比率と憤りのシステム
- 第2節 新たなリアリストモデル――怒りの報復モデル
- 第3節 比較事例研究――日独伊三国軍事同盟、太平洋戦争
- 終 章 進化政治学に基づいた国際政治研究の展望
- 第1節 総括――進化政治学はいかにして戦争を説明するのか
- 第2節 本研究に想定される批判
- 第3節 本研究のインプリケーション――学際的アプローチの重要性
- 第4節 今後の研究課題――進化政治学は平和を説明できるか
- 第5節 結語――自然科学と社会科学の統合に向けて