月別アーカイブ: 2020年2月

伊藤隆太 『進化政治学と国際政治理論――人間の心と戦争をめぐる新たな分析アプローチ』(芙蓉書房出版、2020年)

目次

  • 序章 進化政治学に基づいた国際政治研究
  • 第1章 進化政治学とは何か――その理論的基盤とそれをめぐる論争
    • 第1節 進化政治学の起源と前提
    • 第2節 進化政治学の基盤としての進化心理学
    • 第3節 進化政治学をめぐる論争
  • 第2章 進化政治学の政治学への貢献――科学的実在論の視点からの一考察
    • 第1節 政治心理学を例として――究極要因による至近要因の統合
    • 第2節 リアリズムを例として――理論を科学的に裏付ける
  • 第3章 国際政治理論はいかにして評価できるのか――新たな方法論的枠組みの構築に向けて
    • 第1節 決定不全性に由来する国際政治理論研究への批判
    • 第2節 科学的実在論による決定不全性の克服
    • 第3節 新たな方法論的枠組み――科学的実在論に基づいた実証主義の再構築
  • 第4章 新たなリアリスト理論――進化政治学に基づいたリアリスト理論
    • 第1節 セイヤーの進化的リアリズム――その意義と限界
    • 第2節 新たなリアリスト理論――進化のリアリスト理論
    • 第3節 進化のリアリスト理論のインプリケーション
  • 第5章 ナショナリズムと戦争――ナショナリスト的神話モデル
    • 第1節 ナショナリズムとリアリズム――指導者によるナショナリスト的神話作り
    • 第2節 部族主義の心理メカニズム――内集団への愛と外集団への敵意
    • 第3節 新たなリアリストモデル――ナショナリスト的神話モデル
    • 第4節 比較事例研究――第一次世界大戦、日中戦争、ウクライナ危機
  • 第6章 過信と対外政策の失敗――楽観性バイアスモデル
    • 第1節 楽観性バイアスとは何か――肯定的幻想と不協和低減効果
    • 第2節 新たなリアリストモデル――楽観性バイアスモデル
    • 第3節 事例研究――日ソ中立条約締結に至る日本外交
  • 第7章 怒りの衝動と国家の攻撃行動――怒りの報復モデル
    • 第1節 怒りの修正理論とは何か――幸福の交換比率と憤りのシステム
    • 第2節 新たなリアリストモデル――怒りの報復モデル
    • 第3節 比較事例研究――日独伊三国軍事同盟、太平洋戦争
  • 終 章 進化政治学に基づいた国際政治研究の展望
    • 第1節 総括――進化政治学はいかにして戦争を説明するのか
    • 第2節 本研究に想定される批判
    • 第3節 本研究のインプリケーション――学際的アプローチの重要性
    • 第4節 今後の研究課題――進化政治学は平和を説明できるか
    • 第5節 結語――自然科学と社会科学の統合に向けて

水島治郎 (編) 『ポピュリズムという挑戦――岐路に立つ現代デモクラシー』(岩波書店、2020年)

目次

  • はじめに(水島治郎)
  • 第I部 ポピュリズムとは何か
    • 第1章 「主流化」するポピュリズム? ――西欧の右翼ポピュリズムを中心に(古賀光生)
    • 第2章 中間団体の衰退とメディアの変容――「中抜き」時代のポピュリズム(水島治郎)
    • 第3章 遅れてきたポピュリズムの衝撃――政党政治のポピュリズム抑制機能とその瓦解?(今井貴子)
  • 第II部 揺れるヨーロッパ
    • 第4章 「ドイツのための選択肢(AfD)」の台頭(野田昌吾)
    • 第5章 フランス選挙政治――エマニュエル・マクロンとマリーヌ・ルペンの対決(土倉莞爾)
    • 第6章 イタリアにおける同盟の挑戦――「主流化」をめぐるジレンマへの対応(伊藤武)
    • 第7章 オーストリアにおけるクルツ政権の誕生――主流政党のポピュリズム化とポピュリスト政党の主流化(古賀光生)
  • 第III部 民主主義への挑戦――ローカルからグローバルへ
    • 第8章 地方選挙での苦悩―― 二〇一八年オランダ自治体議会選挙で自由党はなぜ負けたのか(作内由子)
    • 第9章 直接民主主義(国民投票)とポピュリズム――スイスの事例で考える(田口晃)
    • 第10章 革命と焦土――二〇一七年フランス大統領・下院選挙の衝撃 (中山洋平)
    • 第11章 トランプ時代のアメリカにおけるポピュリズム(西山隆行)
    • 第12章 地域からのポピュリズム――橋下維新、小池ファーストと日本政治(中北浩爾)
  • おわりに(水島治郎)