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外山文子『タイ民主化と憲法改革――立憲主義は民主主義を救ったか』(京都大学学術出版会、2020年)

目次

  • プロローグ 民主主義への不信感は民主主義の限界なのか?
  • 序章 タイ民主化を問う意義
    • 1 なぜ今,民主化が問われるのか
    • 2 理論的視座――立憲主義への再注目と政治の司法化
    • 3 立憲主義と民主主義:タイ公法学者の論争
  • 第1部 1990年代以降の憲法改革:契機と意図
    • 第1章 二つの憲法――1997年憲法と2007年憲法
      • 1 タイ民主化と憲法の歴史――1932年立憲革命から1991年クーデタ
      • 2 憲法改革の起点――争点の変化
      • 3 1997年“人民”憲法制定の背景と理念
      • 4 2006年クーデタと2007年憲法制定
      • 5 1997年憲法と2007年憲法――民主化と非民主化?
    • 第2章 政治改革運動再考――タイ「立憲主義」とは何か
      • 1 アモーンの「立憲主義」
      • 2 民主主義発展委員会の構想
      • 3 1997年憲法起草委員会
      • 4 2007年憲法起草委員会
      • 5 大衆への恐怖と憲法擁護規定
  • 第2部 憲法改革と民選権力
    • 第3章 憲法改革と執政権――タイ憲法における“国の基本政策方針”の政治的意味
      • 1 タイ国内における「国の基本政策方針」に関する議論
      • 2 タイ憲法における「国の基本政策方針」の変遷
      • 3 内閣(執政権)への影響―施政方針演説の変化
      • 4 タイ憲法「国の基本政策方針」の特徴
      • 5 民主主義を抑え込むタイ立憲主義
    • 第4章 憲法改革と立法権――抑え込まれるタイ立法権 選挙制度改革の分析
      • 1 1991年憲法の改正:選挙制度改革の始まり
      • 2 1997年憲法・2007年憲法による選挙制度改革
      • 3 1998年政党法・2007年政党法の特徴
      • 4 1998年選挙法と2007年選挙法の特徴
      • 5 選挙制度改革がもたらした結果
      • 6 政党と選挙を破壊する法改正
  • 第3部 憲法改革と非民選権力
    • 第5章 憲法改革と汚職取締り――汚職の創造:法規定と政治家批判
      • 1 汚職の法的定義の変遷
      • 2 汚職取締り状況と問題点――資産負債虚偽報告
      • 3 汚職取締り状況と問題点――利益相反
      • 4 汚職の「可能性」による取締り
    • 第6章 憲法改革と司法権――憲法裁判所と憲法に基づく独立機関の制度的問題
      • 1 機関設立の経緯と制度改正
      • 2 1997年憲法――独立機関パッケージの登場
      • 3 2007年憲法――独立機関パッケージの強化・拡大
      • 4 憲法裁判所・独立機関に対する検査
      • 5 憲法裁判所・独立機関による取締り
      • 6 裁定の中立性・公正性
      • 7 独立機関パッケージと「法による独裁」
    • 第7章 憲法改革と「非民選」立法権――2007年憲法と上院 その新たなる使命
      • 1 上院議員の人選制度
      • 2 上院議員選挙および任命の結果分析
      • 3 上院の権限の変化
      • 4 憲法改正をめぐる争い
      • 5 憲法裁判所判決と2014年クーデタ
  • 終章 タイ民主化と憲法改革
    • 1 タイ国民に与えた影響
    • 2 二つの憲法への評価とタックシン
    • 3 タイ民主主義と国王
    • 4 得をしたのは誰か
    • 5 タイ「立憲主義」「法の支配」の民主化への影響
  • エピローグ 2017年憲法を巡る攻防とタイ民主化の未来
    • 1 新憲法起草の目的
    • 2 二つの憲法草案の比較
    • 3 国民投票とワチラーロンコーン国王による修正指示
  • あとがき
  • 初出一覧
  • 参考文献

増原綾子/鈴木絢女/片岡樹/宮脇聡史/古屋博子『はじめての東南アジア政治』(有斐閣、2018年)

はじめての東南アジア政治 (有斐閣ストゥディア)

  • 有斐閣ストゥディア
  • 2018年11月28日刊行
  • A5判並製, 324頁
  • 出版社ページ

目次

  • 第1部 各国政治史
    • 第1章 国民国家以前の東南アジア
    • 第2章 マレーシア,シンガポール,ブルネイ
    • 第3章 フィリピン
    • 第4章 インドネシア,東ティモール
    • 第5章 タイ
    • 第6章 ミャンマー
    • 第7章 ベトナム,ラオス,カンボジア
  • 第2部 比較政治
    • 第8章 国民国家建設
    • 第9章 政治体制と体制変動
    • 第10章 成長・分配
    • 第11章 模索する民主主義
  • 第3部 国際政治
    • 第12章 国際関係の中の東南アジア
    • 第13章 地域統合とASEAN
    • 第14章 国境を越える人々
  • 終章 日本と東南アジア

水島治郎/君塚直隆 (編) 『現代世界の陛下たち――デモクラシーと王室・皇室』(ミネルヴァ書房、2018年)

現代世界の陛下たち:デモクラシーと王室・皇室

目次

  • はじめに
  • 序章 現代世界の王室(君塚直隆)
    • 1 現代世界の陛下たち
    • 2 20世紀に消えていった王室
    • 3 21世紀の王室の運命
  • 第1章 女王陛下とイギリス王室――地上最後の王様?(君塚直隆)
    • 1 千年の歴史をせおって
    • 2 ジョージ五世の遺訓
    • 3 リリベットの登場と帝国の再編
    • 4 21世紀のイギリス王室
  • 第2章 スペイン政治と王室――安定装置としての君主制(細田晴子)
    • 1 不安定な君主制
    • 2 不安定な共和制・君主制か、安定した独裁制か
    • 3 安定した独裁制と後継者——なぜフランコは君主制を選択したのか?
    • 4 民主化移行——フランコ体制の後継者からデモクラシーの国王へ
    • 5 21世紀のスペイン王室——カリスマ国王から大衆化した王室へ
  • 第3章 オランダにおける王室の展開――時代の流れに沿って(水島治郎)
    • 1 デモクラシーと共存する王制
    • 2 女王の世紀
    • 3 三人の「殿下」たち
    • 4 21世紀に生きる王室
  • 第4章 ベルギー国王とデモクラシーの紆余曲折――君主を戴く共和国(松尾秀哉)
    • 1 国王の「一時的な退位」!?
    • 2 ベルギーとは
    • 3 ベルギー政治と国王の紆余曲折
    • 4 転換点 クビになったレオポルド三世
    • 5 分裂危機の時代の国王
    • 6 最後に――テロの時代の国王
  • 第5章 「国の父」を亡くしたタイ――民衆の敬愛はいかに培われたか(櫻田智恵)
    • 1 「ラーマ九世の時代に生まれた」誇り
    • 2 「国王が政治の上にいる民主主義」?
    • 3 実は演出家? プーミポン国王のメディア戦略
    • 4 王位継承と政治的駆け引き
  • 第6章 デモクラシーと「国体」は両立するか?――戦後日本のデモクラシーと天皇制(原 武史)
    • 1 敗戦と昭和天皇
    • 2 昭和天皇と高松宮の憲法認識
    • 3 昭和天皇の退位問題
    • 4 秩父宮と皇太后節子
    • 5 デモクラシーと「国体」の両立
    • 6 「詔書」と「おことば」
    • 7 天皇は「人間」になり得るか――結びに代えて
  • 第7章 デモクラシーと君主制(宇野重規)
    • 1 生き残った君主制
    • 2 君主制とデモクラシーは矛盾するか――制度論的考察
    • 3 王・貴族・民衆の複雑な関係
    • 4 フランス革命の衝撃
    • 5 王室を飼いならす?――W・バジョットの王室論
    • 6 デモクラシーと君主制は両立するか
  • おわりに
  • 人名・事項索引
  • コラム
    • 1 王冠をかけた恋
    • 2ロイヤル・ウェディングの起源
    • 3 本家はどちら?
    • 4 多才な北欧の君主たち
    • 5 日蘭皇室・王室の絆——マキシマ妃は雅子妃の「ロールモデル」?
    • 6ロマノフの亡霊?
    • 7 帝国の幻影
    • 8 巨人の国の大きな王様
    • 9 タイの神器
    • 10 五年ごとの国王陛下?
    • 11 両陛下が「意思」を示すとき——戦没者慰霊と被災地見舞い
    • 12 王女プリンセスたちの活躍
    • 13 アラブ世界の王妃の新たなスタイル

清水一史/田村慶子/横山豪志(編)『東南アジア現代政治入門』改訂版(ミネルヴァ書房、2018年)

東南アジア現代政治入門[改訂版]

目次

  • 改訂版へのはしがき
  • 序章 東南アジアを学ぶあなたへ(田村慶子)
    • 1 欧米の植民地支配以前の東南アジア
    • 2 近代国民国家の建設
    • コラム 知っているようで知らない? 東南アジアの人々の名前
  • 第1章 インドネシア――「多様性の中の統一」を目指して(横山豪志)
    • 1独立への道のり
    • 2 議会制民主主義期
    • 3 指導される民主主義期
    • 4 新秩序期
    • 5 改革の時代
    • コラム 地震大国インドネシアの復興支援活動
  • 第2章 マレーシア――「民族の政治」に基づく民主主義(篠崎香織)
    • 1 マレーシア政治の特徴
    • 2 民族別政党の形成
    • 3 「民族の政治」の拡大と行き詰まり
    • 4 「民族の政治」の仕切り直し
    • 5 「民族の政治」とアイデンティティー
    • 6 「ポリティカル・ツナミ」
    • 7 「民族の政治」の行方
    • コラム 「もう1つのマレーシア」とヤスミン・アフマド監督作品
  • 第3章 フィリピン――「争われる民主主義」の挑戦(日下渉)
    • 1 植民地主義下の国家建設と国民形成
    • 2 エリート支配の確立と動揺
    • 3 豊かさを模索する政治の試練
    • 4 市民と家父長のナショナリズム
    • 5 「争われる民主主義」の挑戦
    • コラム 都市貧困層の視点から見たフィリピン政治
  • 第4章 シンガポール――「超管理国家」の繁栄とジレンマ(田村慶子)
    • 1 ラッフルズによる建設と植民地支配の「遺産」
    • 2 突然の独立へ
    • 3 新たなる国民国家の創造
    • 4 進まない民主化
    • 5 シンガポールは何処へ
    • コラム 活発化するNGO活動
  • 第5章 タイ――「国王を元首とする民主主義」国家(永井史男)
    • 1 タイ政治をどう理解するか
    • 2 「官僚政体」下のタイ政治
    • 3 タイ政治の多元化
    • 4 アジア経済危機後のタイ政治
    • コラム 地方分権と社会福祉
  • 第6章 ベトナム――社会主義国家の生きる道(遠藤聡)
    • 1 国民国家建設の過程
    • 2 「戦争の国」から「平和な国」へ
    • 3 ベトナムの社会主義
    • 4 現代ベトナムにおける展望と課題
    • コラム 投票率99%の民主主義
  • 第7章 ラオス――成熟する人民革命党支配(山田紀彦)
    • 1 独立闘争とラオス人民民主共和国の誕生
    • 2 戦後復興と国家の土台作り
    • 3 進む経済開発
    • 4 人民革命党による体制維持戦略
    • コラム 村長選挙の実態
  • 第8章 カンボジア――内戦の傷痕,復興の明暗(笹川秀夫)
    • 1 独立への道程
    • 2 サンクム時代(シハヌーク時代)のカンボジア
    • 3 内戦と民主カンプチアによる圧政
    • 4 新王国の成立と復興・開発
    • コラム アンコール遺跡の観光開発をめぐる政治
  • 第9章 ミャンマー――人間関係で動く政治のジレンマ(伊野憲治)
    • 1 ミャンマーの独立とアウンサン
    • 2 ネーウィン体制下のミャンマー 3 民主化運動と軍政の再登場
    • コラム 人々にとってのアウンサンスーチー
  • 第10章 ブルネイ――現代における絶対君主制国家の安定と改革(金子芳樹)
    • 1 国家形成の過程――伝統的統治と西欧型制度の狭間で
    • 2 政治体制と権力構造――国王(スルタン)専制の基盤
    • 3 安定を支える国家・社会関係
    • 4 政治改革のかすかな兆し――「上からのレフォルマシ」
    • 5 急がれる経済改革,進まない民主化
    • コラム 現代に生きる「王様の中の王様」はジーンズ姿で国内行脚
  • 第11章 東ティモール――21世紀最初の独立国家(山田満)
    • 1 独立獲得までの闘争史
    • 2 フレテリン主導の国家建設
    • 3 グスマン連立政権の政策
    • 4 「紛争から繁栄へ」――開発重視に移行する東ティモール
    • コラム 東ティモールの3人の政治指導者とポルトガル語公用語化問題
  • 第12章 ASEAN――世界政治経済の構造変化と地域協力の深化(清水一史)
    • 1 ASEANの設立と協力の過程
    • 2 冷戦構造の変化とアジア経済危機
    • 3 ASEAN共同体への道
    • 4 世界金融危機後の変化とASEAN
    • 5 2015年末のAEC創設と新たな目標「AEC2025」
    • 6 ASEANの課題
    • コラム ASEAN憲章とASEANのアイデンティティー
  • あとがき
  • 東南アジア関連年表
  • 索 引

清水一史/田村慶子/横山豪志(編)『東南アジア現代政治入門』(ミネルヴァ書房、2011年)

東南アジア現代政治入門

目次

  • 序章 東南アジアを学ぶあなたへ(田村慶子)
  • 第1章 インドネシア――「多様性の中の統一」を目指して(横山豪志)
  • 第2章 マレーシア――「民族の政治」に基づく民主主義(篠崎香織)
  • 第3章 フィリピン――「争われる民主主義」の挑戦(日下渉)
  • 第4章 シンガポール――「超管理国家」の繁栄とジレンマ(田村慶子)
  • 第5章 タ イ――「国王を元首とする民主主義」国家(永井史男)
  • 第6章 ベトナム――社会主義国家の生きる道(遠藤聡)
  • 第7章 ラオス――成熟する人民革命党支配(山田紀彦)
  • 第8章 カンボジア――内戦の傷痕、復興の明暗(笹川秀夫)
  • 第9章 ミャンマー――人間関係で動く政治のジレンマ(伊野憲治)
  • 第10章 東ティモール――21世紀最初の独立国家(山田満)
  • 第11章 ASEAN――世界政治経済の構造変化と地域協力の深化(清水一史)