月別アーカイブ: 2018年4月

鹿子生浩輝「思慮ある民主政――グィッチァルディーニの『対話』」

  • 東北大学『法学』第82巻第1号、1-33頁
  • 2018年4月30日発行
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目次

  • はじめに [1]
  • 第1節 自由と民主政の理念 [4]
    • (1)都市共和国の自由 [4]
    • (2)貴族政的原理の重視 [8]
  • 第2節 『対話』 の内容 [9]
    • (1)著作の構成 [9]
    • (2)『対話』 第二巻 [11]
  • 第3節 『対話』の政治的意図 [15]
    • (1)反メデイチ家の姿勢 [15]
    • (2)同時期の諸著作 [18]
    • (3)『対話』 の政治的意図 [21]
  • おわりに  [26]

清水一史/田村慶子/横山豪志(編)『東南アジア現代政治入門』改訂版(ミネルヴァ書房、2018年)

東南アジア現代政治入門[改訂版]

目次

  • 改訂版へのはしがき
  • 序章 東南アジアを学ぶあなたへ(田村慶子)
    • 1 欧米の植民地支配以前の東南アジア
    • 2 近代国民国家の建設
    • コラム 知っているようで知らない? 東南アジアの人々の名前
  • 第1章 インドネシア――「多様性の中の統一」を目指して(横山豪志)
    • 1独立への道のり
    • 2 議会制民主主義期
    • 3 指導される民主主義期
    • 4 新秩序期
    • 5 改革の時代
    • コラム 地震大国インドネシアの復興支援活動
  • 第2章 マレーシア――「民族の政治」に基づく民主主義(篠崎香織)
    • 1 マレーシア政治の特徴
    • 2 民族別政党の形成
    • 3 「民族の政治」の拡大と行き詰まり
    • 4 「民族の政治」の仕切り直し
    • 5 「民族の政治」とアイデンティティー
    • 6 「ポリティカル・ツナミ」
    • 7 「民族の政治」の行方
    • コラム 「もう1つのマレーシア」とヤスミン・アフマド監督作品
  • 第3章 フィリピン――「争われる民主主義」の挑戦(日下渉)
    • 1 植民地主義下の国家建設と国民形成
    • 2 エリート支配の確立と動揺
    • 3 豊かさを模索する政治の試練
    • 4 市民と家父長のナショナリズム
    • 5 「争われる民主主義」の挑戦
    • コラム 都市貧困層の視点から見たフィリピン政治
  • 第4章 シンガポール――「超管理国家」の繁栄とジレンマ(田村慶子)
    • 1 ラッフルズによる建設と植民地支配の「遺産」
    • 2 突然の独立へ
    • 3 新たなる国民国家の創造
    • 4 進まない民主化
    • 5 シンガポールは何処へ
    • コラム 活発化するNGO活動
  • 第5章 タイ――「国王を元首とする民主主義」国家(永井史男)
    • 1 タイ政治をどう理解するか
    • 2 「官僚政体」下のタイ政治
    • 3 タイ政治の多元化
    • 4 アジア経済危機後のタイ政治
    • コラム 地方分権と社会福祉
  • 第6章 ベトナム――社会主義国家の生きる道(遠藤聡)
    • 1 国民国家建設の過程
    • 2 「戦争の国」から「平和な国」へ
    • 3 ベトナムの社会主義
    • 4 現代ベトナムにおける展望と課題
    • コラム 投票率99%の民主主義
  • 第7章 ラオス――成熟する人民革命党支配(山田紀彦)
    • 1 独立闘争とラオス人民民主共和国の誕生
    • 2 戦後復興と国家の土台作り
    • 3 進む経済開発
    • 4 人民革命党による体制維持戦略
    • コラム 村長選挙の実態
  • 第8章 カンボジア――内戦の傷痕,復興の明暗(笹川秀夫)
    • 1 独立への道程
    • 2 サンクム時代(シハヌーク時代)のカンボジア
    • 3 内戦と民主カンプチアによる圧政
    • 4 新王国の成立と復興・開発
    • コラム アンコール遺跡の観光開発をめぐる政治
  • 第9章 ミャンマー――人間関係で動く政治のジレンマ(伊野憲治)
    • 1 ミャンマーの独立とアウンサン
    • 2 ネーウィン体制下のミャンマー 3 民主化運動と軍政の再登場
    • コラム 人々にとってのアウンサンスーチー
  • 第10章 ブルネイ――現代における絶対君主制国家の安定と改革(金子芳樹)
    • 1 国家形成の過程――伝統的統治と西欧型制度の狭間で
    • 2 政治体制と権力構造――国王(スルタン)専制の基盤
    • 3 安定を支える国家・社会関係
    • 4 政治改革のかすかな兆し――「上からのレフォルマシ」
    • 5 急がれる経済改革,進まない民主化
    • コラム 現代に生きる「王様の中の王様」はジーンズ姿で国内行脚
  • 第11章 東ティモール――21世紀最初の独立国家(山田満)
    • 1 独立獲得までの闘争史
    • 2 フレテリン主導の国家建設
    • 3 グスマン連立政権の政策
    • 4 「紛争から繁栄へ」――開発重視に移行する東ティモール
    • コラム 東ティモールの3人の政治指導者とポルトガル語公用語化問題
  • 第12章 ASEAN――世界政治経済の構造変化と地域協力の深化(清水一史)
    • 1 ASEANの設立と協力の過程
    • 2 冷戦構造の変化とアジア経済危機
    • 3 ASEAN共同体への道
    • 4 世界金融危機後の変化とASEAN
    • 5 2015年末のAEC創設と新たな目標「AEC2025」
    • 6 ASEANの課題
    • コラム ASEAN憲章とASEANのアイデンティティー
  • あとがき
  • 東南アジア関連年表
  • 索 引

『法律時報』第1124号(2018年5月号)

法律時報 2018年 05 月号 [雑誌]

特集目次

  • 特集:議会制の現状と改革の方向性
    • 代議制民主主義と社会運動(山本英弘)
    • 国会運営の比較政治的特徴(川人貞史)
    • 参議院の存在意義(毛利透)
    • 少数派・反対派・野党会派――政府統制の主体に関する覚書(村西良太)
    • 解散権の制限――イギリスにおける実例から検討する(岩切大地)
    • グローバルな法形成への国会の関与(山田哲史)
    • 議会による執行府のコントロール――緊急事態による事例演習(糠塚康江)
    • 軍事・諜報に対する議会統制(植松健一)

       

       

 

政治思想学会 (編) 『政治思想研究 18 政治思想における「保守」の再検討』(風行社、2018年)

政治思想における「保守」の再検討 (政治思想研究第18号)

目次

  • 山岡龍一「まえがき」 [1-2]
  • 特集
    • 佐藤一進「バークは保守主義者なのか」 [7-20]
    • 押村高「伝統の発見、社会の保全、統治の持続――モンテスキューにおける保守主義的モーメント」 [21-40]
    • 井上弘貴「リベラリズムに背いて――ネオコン第一世代による保守主義の模索」 [41-70]
    • 池内恵「米国オバマ政権末期におけるイスラーム認識の新潮流――「イスラーム国」の衝撃を受けて」 [71-106]
    • 石井知章「中国社会主義国家における「保守」と「守旧」――「左派」を基軸とする思想状況をめぐり」 [107-123]
  • 韓国政治思想学会からの寄稿
    • ユーブルラン「朝鮮後期における公共性――「損上益下」の理想を中心に」 [124-139]
  • 公募論文
    • 松尾隆佑「原発事故避難者と二重の住民登録――ステークホルダー・シティズンシップに基づく擁護」 [140-168]
    • 上村剛「ブリテン国制解釈の権力分立論的変奏の一断面――ハミルトンのドゥロルム受容」 [169-199]
    • 水谷仁「責任を引き受けるということ――マックス・ヴェーバーの責任倫理における投企の相」 [200-229]
    • 松本彩花「指導者・喝采概念と民主政――ヴェーバーとシュミットの思想史的関係」 [230-259]
    • 田中将人「トマス・ネーゲルの政治理論――〈正義観念の限定用法〉とその規範理論的含意」 [260-290]
    • 阿部崇史「運の平等主義・過酷性批判・仮想保険――選択と併存する不運にいかに対処すべきか」 [291-318]
    • 角崎洋平「平等主義の時間射程――デニス・マッカーリーの「いつの平等か」論の意義と限界」 [319-347]
  • 書評
    • 荒木勝「アリストテレス政治学における市民的互恵性の位置 Justice and Reciprocity in Aristotle’s Political Philosophy (Kazutaka Inamura)」 [348-349]
    • 今野元「ロシア帝国辺境の「青の国際派」批判 『帝国・〈陰謀〉・ナショナリズム――「国民」統合過程のロシア社会とバルト・ドイツ人』(山本健三)」 [350-351]
    • 谷本純一「自由における市民社会の重要性 『イタリア・ファシズムを生きた思想家たち――クローチェと批判的継承者』(倉科岳志)」 [352-353]
    • 萩原能久「失われた社会的紐帯の再生を求めて 『政治哲学的考察――リベラルとソーシャルの間』(宇野重規)」 [354-355]
    • 大澤津「政治哲学者ロールズの新たな肖像 『ロールズの政治哲学――差異の神義論=正義論』(田中将人)」 [356-357]
    • 木部尚志「分析的平等論のひとつの到達点 『正義・平等・責任――平等主義的正義論の新たなる展開』(井上彰)」 [358-359]
    • 早川誠「尊厳を守る社会構想としての税の哲学 『タックス・ジャスティス――税の政治哲学』(伊藤恭彦)」 [360-361]
    • 尾原宏之「「新日本」の長い道のり 『偽史の政治学――新日本政治思想史』(河野有理)」 [362-363]
    • 苅部直「大正思想の豊かな世界 『大正知識人の思想風景――「自我」と「社会」の発見とそのゆくえ』(飯田泰三)」 [364-365]
    • 都築勉「戦後第二世代の政治学 『「大衆」と「市民」の戦後思想――藤田省三と松下圭一』(趙星銀)」 [366-367]
  • 二〇一七年度学会研究会報告

梅田皓士『分裂の韓国政治――政治的エリートによる政治的亀裂の形成』(志學社、2018年)

分裂の韓国政治―政治的エリートによる政治的亀裂の形成

目次

  • 序章
    • 第1節 本書における問題の所在
    • 第2節 本書の目的と検討の範囲
    • 第3節 先行研究の検討
    • 第4節 本書の構成
  • 第1章 本書における分析の枠組みと理論的背景
    • 第1節 社会的亀裂と政党システムの関係
    • 第2節 エリート理論と政策決定
    • 第3節 本書における枠組みの全体像
    • 小括
  • 第2章 韓国の選挙と政治的亀裂の変容
    • 第1節 大統領選挙に見る政治的亀裂の変容
    • 第2節 国会議員選挙に見る政治的亀裂の変容
  • 第3章 韓国の社会変容に伴う社会的亀裂の変化
    • 第1節 経済発展対民主化の亀裂をめぐる変化
    • 第2節 地域の亀裂をめぐる変化
    • 第3節 経済発展対民主化と地域の亀裂をめぐる変化
    • 第4節 地域とイデオロギーの亀裂をめぐる変化
    • 小括
  • 第4章 政治的エリ-トの合理性に基づく動員による社会的亀裂の政治的亀裂への転化の過程
    • 第1節 経済成長対民主化の政治的亀裂
    • 第2節 経済成長対民主化と地域主義の政治的亀裂
    • 第3節 地域主義の政治的亀裂
    • 第4節 地域主義とイデオロギー対立の政治的亀裂
    • 小括
  • 終章
    • 第1節 本書における議論の総括と結論
    • 第2節 今後に残された課題
  • 参考文献一覧