小泉悠『「帝国」ロシアの地政学――「勢力圏」で読むユーラシア戦略』(東京堂出版、2019年) 2019年6月25日刊行 四六判, 292頁 出版社ページ 受賞 サントリー学芸賞 2019年 社会・風俗部門 目次 はじめに――交錯するロシアの東西 第1章 「ロシア」とはどこまでか――ソ連崩壊後のロシアをめぐる地政学 第2章 「主権」と「勢力圏」――ロシアの秩序観 第3章 「占領」の風景――グルジアとバルト三国 第4章 ロシアの「勢力圏」とウクライナ危機 第5章 砂漠の赤い星――中東におけるロシアの復活 第6章 北方領土をめぐる日米中露の四角形 第7章 新たな地政的正面 北極 おわりに――巨人の見る夢
川出良枝「政治的寛容――ポリティーク派からピエール・ベールへ」 『思想』1143号(2019年7月号)、161-176頁 2019年6月25日発行 出版社ページ 目次 序 [161] 一 寛容とは何か [162] 1 フュルティエールの辞書における寛容 [162] 2 フォアストの寛容論 [163] 二 政治的寛容の原型――ミシェル・ド・ロピタル [165] 三 ベールの寛容論 [167] 1 ベールとポリティーク派 [167] 2 『哲学的註解』――「良心的な迫害者」のアポリア [168] 3 相互性の原理 [171] 結びにかえて [173]
エイドリアン・ブロー「捜査活動としての政治思想史」 訳者: 後藤大輔 『思想』1143号(2019年7月号)、129-160頁 2019年6月25日発行 出版社ページ 目次 〔訳者解題〕 [129] 一 序論 [130] 二 捜査とのアナロジー [132] 三 不確実性 [135] 四 決定不全性 [137] 五 反証 [139] 六 解釈の検証 [141] 七 理論負荷性 [143] 八 証拠のトライアンギュレーション [145] 1 テクスト上の証拠 [146] 2 文脈上の証拠 [147] 3 哲学的な証拠 [147] 4 動機上の証拠 [148] 5 トライアンギュレーション――方法論の要約 [149] 九 公開性 [150] 一〇 結論 [151]
ペトリ・コイカライネン「コンテクスト主義の難題――政治思想史方法論の二つの段階」 訳者: 古田拓也 『思想』1143号(2019年7月号)、99-128頁 2019年6月25日発行 出版社ページ 目次 〔訳者解題〕 [99] 要約 [100] はじめに [100] 政治哲学の衰退 [101] 「コンテクスト主義」の誕生 [102] 社会科学の哲学的基礎の要求 [106] コンテクスト主義の理論化 [107] スキナーと「相対主義者」の違い [109] コンテクスト主義の確立 [110] コンテクスト主義の新しい難題 [112] コンテクスト主義とポスト分析的政治理論 [113] 方法に対する緩和された攻撃 [114] 行為の哲学 [117] 議論 [120]
稲村一隆「テクストの分析と影響関係」 『思想』1143号(2019年7月号)、82-98頁 2019年6月25日発行 出版社ページ 目次 1 思想史の方法論 [82] 2 テクストの分析 [84] 3 テクストの影響関係 [88] 4 思いやりの原理 [93]
野口雅弘「「包括政党」以前のオットー・キルヒハイマー――政治科学者の政党研究と政治思想研究者の政党研究」 『思想』1143号(2019年7月号)、63-81頁 2019年6月25日発行 出版社ページ 目次 一 政治科学者にとってのオットー・キルヒハイマー [64] 二 政治思想研究としての『キルヒハイマー著作集』のプロジェクト [66] 三 「包括政党」という概念の起源――ワイマールの影 [67] 四 迂回とその考察、あるいは受容史 [72] むすびにかえて [74]
河野有理「政治思想史はまだ存在しているか?」 『思想』1143号(2019年7月号)、43-62頁 2019年6月25日発行 出版社ページ 目次 1 はじめに――政治学「方法論」未満へ [43] 2 「協力」の様々なかたち [45] (1)KKV登場! [45] (2)二つの文化? [46] (3)では規範なのか?――『応用政治哲学』 [48] 3 政治思想史の居場所 [50] (1)われわれは「定性的」研究者なのか?:「誰もが因果推論に興味があると思うなよ!」 [50] (2)では「解釈」なのか? [51] (3)(ただの)記述と要約:「簡単だって? ならやってみせてくれ!」 [53] 4 終わりに――記述政治学へ向けて? [58]
古田拓也「政治思想史と政治理論――クェンティン・スキナーの自由論をめぐって」 『思想』1143号(2019年7月号)、23-42頁 2019年6月25日発行 出版社ページ 目次 I はじめに [23] II 第一期(八〇年代から九〇年代前半) [26] III 第二期(九〇年代後半から二〇〇〇年代前半) [28] IV 第三期(イラク戦争後) [30] V 方法論と政治観の変化 [34] VI おわりに [38]
犬塚元「ケンブリッジ学派以後の政治思想史方法論――思想史と因果分析・実証主義」 『思想』1143号(2019年7月号)、5-22頁 2019年6月25日発行 出版社ページ 目次 一 問題の所在 [5] 二 スキナーと因果分析 [6] 三 ポストスキナー世代の方法論(一)――反基礎付け主義の次をめざして [11] 四 ポストスキナー世代の方法論(二)――KKVと思想史研究 [14] 五 これからの課題 [16]