月別アーカイブ: 2019年10月

山口二郎『民主主義は終わるのか――瀬戸際に立つ日本』(岩波書店、2019年)

目次

  • はじめに
  • 第1章 瀬戸際に立つ民主主義
    • 1 戦後に民主主義が続いた理由
    • 2 民主主義が変調をきたした理由
  • 第2章 集中し暴走する権力
    • 1 「決められる政治」追求の果て
    • 2 政治家の過剰、官僚の忖度
    • 3 劣化するリーダーシップ
    • 4 失われた民主主義のガードレール
    • 5 権力抑制のための統治機構改革
  • 第3章 分裂し迷走する野党
    • 1 よい野党への挑戦
    • 2 野党再編の模索は続く
    • 3 ポピュリズムをどう考えるか
  • 第4章 民主主義の土台を崩した市場主義
    • 1 なぜ人々は改革を待望したのか
    • 2 「選択と集中」が行き着いた先
    • 3 なぜ官僚主義と無責任がはびこるのか
  • 第5章 個人の抑圧、崩れゆく自由
    • 1 「いやな感じ」の正体
    • 2 教育に広がる画一化
    • 3 規制される報道、自粛するメディア
  • 第6章 「戦後」はこのまま終わるのか
    • 1 戦後合意の時代
    • 2 安倍政治のめざすポスト戦後合意
    • 3 三・一一後の根拠なき楽観
  • 終章 民主主義を終わらせないために――五つの提案
  • 読書案内
  • あとがき

高橋直樹/松尾秀哉/吉田徹 (編) 『現代政治のリーダーシップーー危機を生き抜いた8人の政治家』(岩波書店、2019年)

目次

  • 序 政治リーダーの質の低下とその解毒剤(高橋直樹)
  • 第1部 個性を発揮した政治リーダー
    • 第1章 ジョン・メージャーの矛盾――イデオロギー政治のなかのプラグマティスト(若松邦弘)
    • 第2章 ドイツ統一とコール――政治変動への対応による逆境の克服(安井宏樹)
    • 第3章 フェルホフスタットの政治的リーダーシップ――なぜ異質なリーダーが登場したのか(松尾秀哉)
    • 第4章 ヨーロッパの辺境から世界の中心に――アイルランド・ヴァラッカーの野心・個性・多様性の政治(小舘尚文)
  • 第2部 状況を生きる政治リーダー
    • 第5章 トニー・ブレア――稀代の政治家の盛衰(今井貴子)
    • 第6章 ミッテラン大統領とドイツ統一――「歴史と地理」からなるヨーロッパ
    • エリツィン大統領の機会主義――なぜロシアは「ショック療法」を実施したのか
    • メキシコ銀行総裁ロドリーゴ・ゴメス――中央銀行のソーシャル・キャピタル、一九五二‐一九七〇年
  • 危機の時代のリーダーシップ研究

岡義武『近代日本の政治家』(岩波書店、2019年)

  • 岩波文庫 青N126-5
  • 2019年10月16日刊行
  • 428頁
  • 出版社ページ
  • 旧版
    • 岡義武『近代日本の政治家――その性格と運命』文藝春秋新社、1960年
    • 岡義武『近代日本の政治家』岩波書店、1979年
    • 岡義武『近代日本の政治家』岩波書店(同時代ライブラリー)、1990年
    • 岡義武『岡義武著作集 第4巻 近代日本の政治家』岩波書店、1992年
    • 岡義武『近代日本の政治家』岩波書店(岩波現代文庫)、2001年

目次

  • まえがき
  • 初代首相・伊藤博文
    • その若き日/天皇制の定礎/「超然主義」の放棄/日露戦争前後/政敵・山県有朋/自負心/その名誉心/閥を作らず/状況に対する判断力と適応力/内政における行動様式/外交における行動様式/交代する強気と弱気/私人としての伊藤/衣食住に対する態度/趣味/彼の死―その意味するもの
  • 「民衆政治家」大隈重信
    • 盛大を極めた「国民葬」/燦めく運命の星/挫折/浮沈の幾春秋/党を逐われる/その人となり/対人態度/演説と座談/「大名趣味」/大隈と板垣/政権との奇遇/「国民劇」の成果/死後の運命
  • 「平民宰相」原敬
    • 「白河以北一山百文」/彷徨の後に/知己・陸奥宗光/政友会に入る/西園寺への失望/焦躁/曲折する政局に処して/総裁に就任/政権への道程/政党政治家として/人間として/首相として/「平民宰相」の平民観/続出する疑獄/兇変
  • 挫折の政治家・犬養毅
    • 奇しき偶然/東洋趣味/若き頃/民党団結の夢/「当世策士の標本」/犬養と尾崎/性格の両面/渦巻く党内紛争/「憲政の神様」/凋落する人気/「背徳者」犬養/焦躁と逸脱/普選にかける望み/護憲運動の陣頭に/引退/政界への復帰/組閣へ/五月一五日
  • 最後の元老・西園寺公望
    • 風雲の中で/若き日のパリ/人となり/「世界之日本」/大磯に引籠る総裁/日露戦争の下で/無気力な首相/パリ講和会議へ/「憲政常道論とは何か」/唯一人の元老/国際状況に対する態度/坐漁荘の日々/打寄せる軍ファシズムの波濤/二・二六前後/抵抗と後退/裏切られた希望/終焉
  • 付註
  • 解説 『近代日本の政治家』執筆の発端から完成まで(松浦正孝)
  • 索引