- 2019年9月20日刊行
- A5判, 726頁
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目次
- はじめに
- 凡例
- 序章 予備的考察
- 第1節 政治学における信頼論の現状と課題
- 1 信頼論の学際性と政治学
- 2 既存の枠組みを「補完」するもの?
- 3 政治学の有意性と規範的な政策論
- 第2節 1960年代の政治文化論
- 1 アーモンドによる政治理論としての政治文化論
- 2 政治文化論と信頼論の連続性と差異
- 第3節 本書における政治理論の地位
- 1 科学としての政治学をめぐる論争——フライヴァーグとレイテンの事例
- 2 世界観としての政治理論
- 3 政治理論における妥当性の問題
- 第4節 本書における分析の進め方
- 第1節 政治学における信頼論の現状と課題
- 第I部 政治文化論の再検討
- 第1章 学説史上の政治文化論とその問題構成
- 第1節 政治文化論における問題構成の原基的な形態
- 1 トクヴィルの習俗論
- 2 バンフィールドのエートス論
- 第2節 60年代型政治文化論の背景としての行動論政治学
- 第3節 比較政治学の確立期における機能主義および文化論的アプローチ
- 第1節 政治文化論における問題構成の原基的な形態
- 第2章 初期・中期パーソンズの社会理論と文化概念
- 第1節 パーソンズ理論の基本的モティーフ——主意主義的行為の理論へ
- 第2節 中期パーソンズの社会理論——構造‐機能主義的システム理論と文化概念
- 1 主意主義的行為の理論からシステム理論へ
- 2 構造‐機能主義
- 3 分析カテゴリーとしての文化概念と「中期」パーソンズ理論の性質
- 第3章 政治文化論の成立と衰退
- 第1節 60年代型政治文化論の成立過程
- 1 政治文化概念の誕生——「比較政治システム」(1956年)論文
- 2 機能主義的政治システム論——「比較政治に向けた機能主義アプローチ」(1960年)
- 3 政治文化論研究の金字塔——アーモンドとヴァーバによる『市民文化』(1963年)
- 第2節 60年代型政治文化論の衰退と理論的性格
- 第1節 60年代型政治文化論の成立過程
- 第4章 新たな理論構築に向けた内在的契機と展望
- 第1節 「意味」としての政治文化
- 1 政治文化論における分岐と接合——合理的選択理論と解釈主義
- 2 『市民文化』以降のアーモンド学派
- 3 パーソンズ理論における「意味」と文化
- 第2節 権力としての政治文化
- 第1節 「意味」としての政治文化
- 小括 第I部の意義と第II部での課題
- 第1章 学説史上の政治文化論とその問題構成
- 第II部 信頼論の問題構成と理論的基礎
- 第5章 信頼論における問題構成の形成とその背景
- 第1節 パットナムの『民主主義を機能させる』
- 第2節 学説史のなかのパットナム
- 1 『民主主義を機能させる』の方法論上の性格
- 2 政治文化論から信頼論へ—— トクヴィル的な伝統の再解釈
- 第3節 パットナムへの批判と国家/市民社会論
- 1 パットナムの信頼論における “国家の不在”
- 2 国家/市民社会論という問題構成の性質
- 第6章 信頼論の理論的基礎とその展開
- 第1節 ソーシャル・キャピタル概念
- 1 ソーシャル・キャピタル概念以前の『民主主義を機能させる』
- 2 コールマンのソーシャル・キャピタル論
- 3 ソーシャル・キャピタル論の構成要素
- 第2節 1990年代以降の信頼論の諸形態
- 1 対人間での信頼について
- 2 信頼と信任の相互規定的な性質について
- 3 ソーシャル・キャピタルが政治のあり方を左右する
- 4 ソーシャル・キャピタルが経済成長を可能にする
- 5 国家・制度に対する信任について
- 6 政治制度への信任が経済成長を可能にする
- 7 政治制度が対人間での信頼を可能にする
- 第3節 ロスステインの信頼論と政治理論上の課題
- 1 福祉国家と対人間での信頼
- 2 パットナム批判と信頼を政治学的に説明すること
- 3 「集合的記憶」——合理主義と文化主義のあいだ
- 4 ロスステインにおける政治理論上の課題
- 第1節 ソーシャル・キャピタル概念
- 小括 第II部の結論と第III部に向けて
- 第5章 信頼論における問題構成の形成とその背景
- 第III部 信頼研究のためのあらたな政治理論
- 第7章 理論的基礎に関するオルタナティヴ
- 第1節 政治学内部でのあらたな潮流
- 1 国家/市民社会論から日常性の政治へ
- 2 制度論の変化と構成主義
- 第2節 「意味」の系譜①——現象学的社会理論
- 1 現象学的社会学とその特徴
- 2 現象学的社会理論から信頼論への知見
- 第3節 「意味」の系譜②——エスノメソドロジー
- 1 現象学的社会理論からエスノメソドロジーへ
- 2 エスノメソドロジーの方針
- 3 エスノメソドロジーへの批判と応答
- 第4節 日常言語学派と心の哲学
- 1 ライルによる心身二元論への批判
- 2 心の哲学と経験的な研究への指針
- 3 社会科学研究における概念分析の地位――ウィンチを中心に
- 第1節 政治学内部でのあらたな潮流
- 第8章 問題構成の再定式化
- 第1節 第I部および第II部からの検討課題の引き継ぎ
- 1 第I部からの検討課題
- 2 第II部からの検討課題
- 第2節 政治学における信頼論の展望と応用例
- 1 ルーマン理論の利用について
- 2 エスノグラフィーと政治学
- 3 『支配のあいまいさ』
- 第1節 第I部および第II部からの検討課題の引き継ぎ
- 第7章 理論的基礎に関するオルタナティヴ
- 終章 本書のまとめと意義
- あとがき
- 註
- 参考文献
- 図表一覧
- 索引